ぬいぐるみは小ロットでもあまり安くならない?なぜ数個製作は高くなるのでしょうか
- 2022年1月1日
- 読了時間: 4分
更新日:6月7日
オリジナルぬいぐるみ製作をご検討されている方の中には、小ロット制作の場合、値段は安くなると思われる方も多いかもしれません。
しかし、実際に複数のぬいぐるみOEM会社へ見積りを依頼してみると、「10個製作」と「1000個製作」で思ったほど価格差がないことに驚かれるケースがあります。
小ロットの問い合わせをしたところ、
「対応不可」
「最低ロット1000個以上」
「見積り自体が出てこない」
という経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

ぬいぐるみは完成品を作る前の工程に時間がかかる
ぬいぐるみ製作は、デザインを渡したらすぐ完成品ができるわけではありません。
まずは型紙を作り、試作品(毛様)を製作します。
そこから、
頭や身体のバランス
デザインの表現方法
パーツの表現方法
量産時に向けた作り方の検討
刺繍位置
印刷位置
などを確認しながら修正を重ねていきます。
パターナーの経験や技術によっても仕上がりは変わるため、この工程には意外と時間がかかります。
型紙を確定したあとは完成に向け、さらに、
刺繍データの作成
刺繍サンプルの確認
印刷データの作成
印刷サンプルの確認
なども必要になります。こうしたデータ作成は、型紙が確定した後に取りかかる事になります。
場合によっては試作品を何度か修正しながら完成形へ近づけていきます。
つまり、量産よりもお客様のイメージを実際のぬいぐるみに変換する作業に、多くの時間と手間がかかっているのです。
小ロットと量産では、工程が違います
当社の場合、数個から数十個程度の小ロット製作では、サンプルルームで1体ずつ製作するケースが多くなります。
一方、数百個から数千個の量産になると、工場では工程を細かく分けて生産します。
例えば、
生地裁断
刺繍
縫製
綿入れ
検品
といった工程を分業化し、ラインを作って効率良く大量生産できる体制を作ります。
そのため、量産になれば1個あたりの単価は下がります。
ただし、その量産体制に入る前の「型紙作成」「試作」「データ作成」といった準備工程は、数量が少なくても多くても必要です。
このため、小ロットだからといって価格が極端に安くなるわけではないのです。

実はカップ麺やコンビニスイーツも同じです
これはぬいぐるみに限った話ではなく、最近よく見かける有名店監修のカップ麺やコンビニスイーツに似ています。
これらは最初から大量生産されていた商品ではなく、元々は個店のお店が試行錯誤を重ねて完成させた商品です。
これらの商品の開発については、一番時間がかかっているのは、表には見えていない「レシピ開発」です。
大量生産する場合は、このレシピをもとに
試作
味の調整
工場で再現できる製法の確立
を行います。
大変なのは「何万個作ること」ではなく、「何万個作れる状態を作ること」です。
ぬいぐるみ製作も同じで、
型紙を作り、試作品を作り、修正を重ね、量産できる状態を作る。
この工程に時間とコストがかかっています。
つまり、小ロットでも費用がかかる理由は、完成品を作る前の「初期準備」に多くの時間と手間がかかるためです。
そのため、10個製作でも1000個製作でも、この準備工程にかかる費用は大きくは変わりません。
結果として、小ロットでは1個あたりの価格が高くなりやすく、大量生産になるほど1個あたりの価格が下がっていきます。

まずは作りたいものを形にしてみましょう!
小ロット製作は、確かに1個あたりの価格だけを見ると割高になります。
とは言え、いきなり数千個を量産するのはリスクです。
まずは作りたいものを形にしてみましょう。当社のお客様でも、サンプル完成後、ロットの変動があることはよくあります。
ぬいぐるみは、実際に完成して手に取ってみることで初めて分かることも多くあります。
「思った以上にかわいかった」
「この角度の表情が良い」
「もう少し大きくしたい」
「お客様に予想以上に喜んでもらえた」
そんな発見が生まれることも少なくありません。
また、画面の中のイラストと、実際のぬいぐるみでは印象が変わることもあります。
だからこそ、まずは形にしてみることには意味があります。
ぬいぐるみは、どんなに熟練のパターナーが作っても、実際に完成するまで分からないことや、実際に手に取ったときに初めて見えてくる問題や魅力もあります。
ぬいぐるみ製作では、初回はどうしても型紙作成や試作などの準備工程が必要になります。
そのため小ロットでも一定の費用はかかります。
まずは作りたい製品を形にしてみましょう。










